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表現したい若者たち

芸大に入学して下北沢で下宿してました。ここは新宿が近い。当時の新宿というのは、エネルギーにあふれた町だったですね。1968年頃のことでしょうか。そこで、上野の山に通いながらも、文化都市としての新宿に出会い、知的な人たちの街の中で僕はジャスに出会ったわけです。

当時、新宿にはたくさんのジャズ喫茶がありましたが、そこのひとつに仲間が集まりまして、ガヤガヤやっているうちに、だんだん学校に行かなくなりまして、仲間と遊んでいた。遊んでいるうちに、ジャズを中心にしたパフォーマンスをやろうということになって、なぜか僕が首謀者みたいになっちゃった。

ジャズを主体としたモダンダンスだとか、絵描きだとか、あの当時は、篠原有司男(うしお)とか、肉体をぶつけあってものづくりをしていく、身体表現をしていく、そういう、いわゆる体とエネルギーを爆発させるような、今で言うアクションペインティングのようなこともやってる人も多かったと思います。

そのうち新宿でアートフェスティバルをやろうということになりまして、新宿アートフェスティバルを2日間通して実施した。新宿文化という映画館があったんですが、映画上映終了後なら使ってもいいよ、ということで夜通しでやったんです。電車の始発まで。いろんなやつが集まった。、ジャズマン、アーティスト、絵描き、それから演劇、パントマイム……、とにかく集められるやつ、全部、ひっ集めてやったわけですよ。何ができるかわからないわけですね。舞台のところに梯子を組みまして、梯子の上に、人柱をつくりまして、そこを上がっていく。駆け上っていって、頂点に立つ。頭を割ると、そこに血が飛び散るという(笑)。野蛮人でしたね。山下洋輔さんを始めとする、後に有名になるジャズマンもみんな無料で参加してくれました。ま、一種のお祭りですね。お祈りのようなものを表現したのかもしれません。

日本人のなかにある非常に土俗的なエネルギーが、新宿の町にも存在していたということです。むしろ、都会であればあるほど、町のエネルギーと土俗的な宗教、祈りみたいなものが集まったような、そういう場があってもいいと思うんです。そこには、全く無名でありながら、何か表現したいという若者が集まってくるわけです。

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