様々な制度や方法論が行き詰っている。やみくもに前に進んでいればそれなりにつじつまが合う時代は過ぎ去った。
時代は「編集」を求めている。
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メイン | Ⅰ 企業から教育の場へ-1.立命館大学へ »

はじめに

21世紀に入り、ここにきて日本の経済に多少の明るさは見られるものの、80年代終盤までの経済急成長下で進んだ「モノ溢れ」、その結果90年代に生じた「モノ離れ」やデフレ現象により、日本人の多くが、まだまだモノつくりに対する自信を取り戻せていない。
かく言う私でさえ、これまで自信を持ってモノづくりをしてきたかと聞かれると、いささか心もとないところがある。
がしかし、「自信」とは自らを信じることだと自分に言い聞かせ、つねに自問自答しながらモノつくりに励んだ30数年であった。
こうした実体験をもとに、ホンダの創業者・本田宗一郎がつくり上げた「デザインオリエンテッド」な企業経営のあり方を、薫陶を受けたひとりとして体系を立てて示すことで、モノつくりや企業経営を志す若い人たちにデザインの重要さを伝えていきたいと思う。
私のモノづくり人生は「かたちはこころ」という言葉に集約される。30代の後半、新しいデザインを生み出す苦しみの中から見いだした言葉である。
これについては後にあらためて述べたい。
企業を離れ、デザイン教育の場に身をおいて6年が経つ。牛歩のごとくというか、切歯扼腕の感は無くもないが、2003年、政府から出された製造基盤白書にも、デザインの重要性が強く謳われているのは心強い。
この6年間を振り返り、感じたことやってきたことを述べることで、これからの日本のモノづくり、ことにデザインを担い牽引していく人たちや、教育の場で日々の改革に携わっている方々のお役に立てばと念じている。

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