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Ⅱ 教育の現場から-8.未来に想う

学科や科の名前に自信が持てるようになって、いよいよ取り組むべき課題は、「科」そのもののあり方を明確にすることであった。
すなわち企業でいうところの「理念」や「目的」を明確にし、「ヴィジョン」や「目標」を定めることである。
その上で、これらを科内のみんなで共有し、「実施要領」をつくり、それを具体化してゆくための分かり易い文言を見つければならない。
そこで、これもみんなで議論をし、科の理念を当大学の「自由と意力」をもとに「独創と先進」と定めた。
また目的および10年先のヴィジョンについても、ここでは書くことを憚るが明確に表明することができた。
そして当面の目標を、「世界に通用する自立したプロダクトデザイナーづくり」とし、同時に目標要件を、激減傾向にある「倍率、あるいは受験者数を、5年間で倍増する」としたのである。それには何としても、科の「ブランドを高める」ことが急務との共通認識を得た。
想いが高すぎて、目標設定がいささか飛び跳ねすぎの感はなくもないが、「心一つ」で事に当たれば、何とかなるだろうというのがみんなの気持であった。 
5年間とは、1年間の立案期間と、その内容を知って入学した学生が卒業するまでの期間である。プラン(P)、ドゥー(D)チェック(C)の最低期間と考えた。本田宗一郎言うところの「目標は高く、評価は厳しく」である。
この頃になると、先生方も積極的に意見を出されるようになり、嬉しいことに侃々諤々、前向きな意見が活発に飛び出すようになっていた。
行動規範を「明るく、楽しく、前向きに、」とした。小学生の標語のようだとみんなで笑った。いよいよ旗揚げである。

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