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Ⅱ 教育の現場から-12.5W1H

「5W1H」、これもホンダに入ってすぐに覚えたもの。もう40年近くお世話になっている。ご存知の通り、Who, When, Where, What, How, Why(だれが、いつ、どこで、いつ、なにを、どのように、なぜ)。
「Design」の語源は、ラテン語の「Designare」。本来の意味は「行為に先立って、その目的(What)や方法(How)を考える」である。すなわち、デザインとは「何を、どのようにするかを考える行為」なのだ。
1989年、名古屋で行われた世界デザイン会議に出席した際、あなたにとってデザインでもっとも大事なことを一言で、という問いに答えたのが「!?」であった。
「!?」は、「?」と「!」を合わせたもの。「?」はQuestionで「探究心」、「!」はExclamationで「感嘆」、二つあわせて「好奇心」や新しい発見による「歓喜」ということになる。「不思議がる心」と「感動する心」とも言える。
「?」と「!」について、あるとき面白い発見をした。「5W1H」の中で、「?」と「!」の両方を使うのはWhatとHowだけ。デザインの語源でいう目的と方法だ。
そして他は「?」だけを使うわけだが、この代表格がWhyである。私は困ったとき、いつもこのWhyの助けを借りる。なぜ?と問いかけてみる。Whyをモノづくりのための「魔法の杖」だと言った人がいるくらいだ。これで何度助けられたことか。
私の授業で、この「5W1H」を使った演習がある。学生にはまず、自分のやりたいデザインについてレポートを書いてもらう。
その中に、「5W1H」がきちっと書き込まれているかを確かめ、その上で、無駄な部分をとことん削ぎ落とし、これ以上削れないほどの短文に仕立てる。
これをもとに情景を想像し文章を絵に置き換える。自分のやりたいデザイン(モノ)が、どのように使われているかのシーンを描くのだ。使っている人が喜んでいる姿が表現できればさらに良い。
でき上がった絵を見ながら、もう一度「5W1H」を書き直してみる。これを何度も繰り返していくうちに、自分が何をやりたいのかが明確になってくる。

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