様々な制度や方法論が行き詰っている。やみくもに前に進んでいればそれなりにつじつまが合う時代は過ぎ去った。
時代は「編集」を求めている。
メルマガ登録はこちら
▼サイト内検索 (※試作中)

☆■収集(分けると分かる) 収集・選択・分類・流派・系統 H■焦点(ニュースにする) 焦点・報道・統御
A■編定(縮めて伝える) 編定・要約・凝縮・翻訳・結合 I■境界(区切りを変える) 境界・場面
B■原型(型にして見る) 原型・模型・適合・列挙・配置・意匠・装飾・図解 J■周期(リズムをつける) 周期・曲節
C■順番(繋げて較べる) 順番・規則・交換・競合・比較・共鳴 K■諧謔(おおげさにする) 歪曲・不調・輪郭・諧謔
D■暗示(含みを持たせる) 暗示・相似・擬態・象徴 L■形態(構造を見つける) 構造・形態・生態
E■引用(盗んで補う) 比喩・推理・引用・例示・補償 M■劇化(物語で遊ぶ) 筋道・脚本・劇化・遊戯
F■注釈(付け加える) 注釈・付加・削除・拉致・保留・代行 N■綜合(みんなまとめる) 総合・創造
G■模擬(測って調べる) 模擬・測度・強調・変容 △■編集思考素

« 第3夜「人にやさしく」 | メイン | 第五夜 Case Of Insanity〜境界線上の魂〜 »

第4夜 SILENCE

落日の天使

力なく横たわる兵士の体にけつまずいた時
さっきまで、僕の頭があったあたりを銃弾がかすめていった。
髪の毛が一房飛ばされる

体の芯が重く、何も感じなくなっている。
次はボクの番かもしれない
ここから逃げ出さなきゃ
でもどこに

どうしてボクはここにいるのだろう。
去年の今ごろは、ダンスパーティーに誰を誘うかで
頭を悩ましていたのに
泥だらけになって、この世の地獄を這いずり回っている

どこかに被弾したみたいだ
もう歩けない

目を閉じるとき、目の前にオレンジ色の太陽が沈むのが見えた。

ボクは、ずっと眺めていた
白い灰が音も無く降り積もって行くのを。
力無くうなだれる、年老いた天使たちの肩越しに
落日の砂漠で






*note*

BGM Silence / dip in the pool





Silenceというタイトル通り、静謐な印象を受ける美しい曲。
木村達司のつくるトラックは、どこまでも美しく、
すべてのものを漂泊してしまう、それだけで完成された世界。
でも閉じられたイメージも無機質な印象も受けません。

音数は少ないのに豊穣。
広がりのあるとてもリッチな音世界なのに、
時に無音のような印象を受けるでしょう。

足し算ではなくて、引き算でつくられた世界
音の壁をつくり、いろんな色を塗りこめて行くのではなく
墨一色で万華鏡のような世界を創り上げる水墨画のように
モノクロームの写真が何よりも豊かなイメージをかきたてるように
17文字に世界を封じ込める俳句のように
音が鳴っていない瞬間をいかに大切にするか
音楽は音のないところから響いてきます

雪が積もり、すべての音が吸収されてしまった朝の景色。
世の中の醜いもの汚いものも雪に覆い尽くされ、
その一面の白い世界に立ち尽くすとき、
自分の中のノイズや歪みや澱みが溶けていき、
少しだけ透明になれた気がします。

dip in the poolの音楽は、前夜から積もった早朝の雪。
凛とはりつめた空気。
眠るときにヘッドフォンで聞いていると、天使が舞い降りてきます。
いや、あなた自身が天使となり、時空の彼方に飛んでいくでしょう。

神無き時代の賛美歌・・・・・・


*1986年発売のアルバム dip in the poolに収録
1. Rabo del sol 2.Facing the sea 3.はすのえにし
4.Sur le pois 5.Silence 6.ひなまり 7.View
8.AGAIN 9.spring from the surface 10.Dormir
*dip in the pool
甲田益也子と木村達司による男女ユニット。1983年結成。
1985年「dip in the pool」(マキシシングル)で国内デビュー。
「Silence」(アルバム)で英国ラフ・トレードよりヨーロッパデビュー

木村がプログラミングと作曲・編曲担当、
甲田益也子が主に作詞とVocalを担当

*甲田益也子
甲田益也子さんは資生堂のPR誌「花椿」表紙モデルに応募し、デビュー。
1982年から1984年まで雑誌ananの専属モデルをつとめた。
その頃ピンクハウスがブレイクした。
89年周防正行監督作品「ファンシーダンス」で映画初出演。
99年に手塚眞監督作品「白痴」に出演。


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://edit64.jp/mt/mt-tb.cgi/125

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)


第201夜 佐藤良明
『J-POP進化論』
ヨナ抜き都節のポップス
書名やキーワードで千夜を検索


▼松岡正剛の最新情報はコチラ
▼松岡正剛&編集工学研究所の最新情報をブログでお届け


©編集工学研究所
■ 会社概要
■アクセス
■お問い合わせ