様々な制度や方法論が行き詰っている。やみくもに前に進んでいればそれなりにつじつまが合う時代は過ぎ去った。
時代は「編集」を求めている。
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☆■収集(分けると分かる) 収集・選択・分類・流派・系統 H■焦点(ニュースにする) 焦点・報道・統御
A■編定(縮めて伝える) 編定・要約・凝縮・翻訳・結合 I■境界(区切りを変える) 境界・場面
B■原型(型にして見る) 原型・模型・適合・列挙・配置・意匠・装飾・図解 J■周期(リズムをつける) 周期・曲節
C■順番(繋げて較べる) 順番・規則・交換・競合・比較・共鳴 K■諧謔(おおげさにする) 歪曲・不調・輪郭・諧謔
D■暗示(含みを持たせる) 暗示・相似・擬態・象徴 L■形態(構造を見つける) 構造・形態・生態
E■引用(盗んで補う) 比喩・推理・引用・例示・補償 M■劇化(物語で遊ぶ) 筋道・脚本・劇化・遊戯
F■注釈(付け加える) 注釈・付加・削除・拉致・保留・代行 N■綜合(みんなまとめる) 総合・創造
G■模擬(測って調べる) 模擬・測度・強調・変容 △■編集思考素

◎むかでのいしゃむかえ

◇酒宴の席で
ファーブルさん没後90周年の酒宴の席で殿様バッタが急に腹痛をおこします。医者を迎えに行くという大任を仰せ使った節足動物唇脚綱のムカデが主人公のこのお話には、なかなか医者がこないので玄関をのぞくとムカデが汗をかきながら100本の足に履かせた「わらじ」をいじっていて、医者を連れて戻って脱いでいるのかと思いきやまだ出かけてなかったというオチがあります。

◆客席からの眺め
お客さまからお声がかかり追加のご注文を受けて手ぶらで戻ってくるフロアースタッフをみかけるとこの「むかでのいしゃむかえ」を思い出します。「人選を誤ったな」。他店の話です。

行って帰ってくる道すがら、2つ3っつ仕事を見つけ仕事を済ましてこなけば時給850円はペイできません。例えばお呼びの3番テーブルに到着するまで1番さんのお水は枯れていないか、2番さんにお済みのお皿はないか、あるいは壁のポップは曲がっていないか、黒板のメニューの文字はまだ鮮明か、たどり着いた3番テーブルさんに猛進するとみせかけて注意散[満]、帰り道にポップの曲がりを直し、お水をサービスし、皿を下げ、黒板係に書き直しを伝え、厨房に「追加のご注文いただきました」と本来の目的を伝える。

スタッフの観察もランチの楽しみになります。これが出来ているところは人手が少なく忙しいお店です。人手が多く暇なお店の従業員さんにはこの技はつきません。

百足も履いては脱ぐのが大変ですが、2足…そうですね5足位のわらじ位は下駄箱から出してもよろしいのでは? 不思議な時間を作り出すマジックの種になります。ダンドリ・ダントツ・後先編集、ルールもロールもツールも足りない時間がつくるもの。芳醇な時間に時間編集術は宿りません。 

◇眺めは春風
さて、巨万の財を成すことで手一杯だった私も(まともに受けないで下さいね)四十の手習いでお茶を嗜み始めています。本日のお軸は桃花笑春風。「桃花は語らず春風に笑む」のです。上巳の節供のひな祭の今日くらい小言を控え、静かに春風に吹かれながら黙って笑いかける一日にしてみようかしら。
 花は佗助、菓子はひっちぎり。いやはやお時候でございました。

◎厩火事

◆時間管理よりも時間編集を。タイム・マネジメントではない、時間の編集術をテーマにした「タイム・イメージメント日記」を綴ります。

48年間生きてきてはじめて「インフルエンザ」にかかり、2晩3日自分の最高体温40.3度に焼かれた。

女子大を卒業と同時に就職、独立開業、25年間病気で寝込んだことも、家事放棄も、仕事に穴をあけたこともない。人生初の体験。

さて病床で感動したのは20年間連れ添ってきた夫の手厚い看病。老後の在宅ケアの予行演習を思わせるほどの献身ぶり。 が、「この感じって何かに似ている…」。
「あれだ!」、ぴーんときた。インフルエンザウィルスが特効薬タミフルによって撃沈された瞬間でもあった。

 髪結いの亭主がいて、その奥さんが、自分が大切か、亭主が大切にしている焼き物が大切か、確かめるって噺。
 焼き物を持って転ぶ。大切な焼き物が壊れ、亭主が駆け寄る。
 「おめぇ、大丈夫か? どっか怪我はなかったか?」
 「うれしいじゃないか お前さん、そんなにあたしが大事かい?あんた、私を本当に好いてくれてたんだねぇ」
 「おう、あたりめぇだ! おめぇに寝付かれてみねぇ、遊んでて酒が呑めねぇ。」

好きな志ん朝落語の演目の一つ『厩火事』。これってうちのことじゃん。案の定、夫である社長は専務の私が起きあがれるようになった晩からそそくさと夜の帳へと小躍りで消えていった。

髪結いの亭主を持つという「編集冒険的な生き方」を自ら選んだ女は時間を作り出す「タイム・イメジメント」に余念がない。1分1秒のムダを大切にしながらちょっと不思議な時間を作り出す感じのコツみたいものを大事にしている。

私の時間管理には机上の理屈はなく、計画表も時計もない。マネジメントではなく、イメージで事を運ぶ編集用法でいうならば「イメージメント」。いきあたりばったりだけど、多面的、重層的、アフォアダンス風日常の時間編集術をご紹介しつつ、みなさんとさらに達者な「時使い」になるべく交歓していきたいと思う。

日々の「時」のやりくりを綴る「タイム・イメージメント日記」。
よろしくお願いします。あ、私、ISIS編集学校師範、「女は葉隠れ」の小清水美恵と申します。

『タイム・イメジメント日記』

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小清水美恵(こしみずみえ) レストラン経営・編集学校師範
1958年葛飾区生まれ。ふたご座戌年B型左利き。夫(50)。3女(19・17・6)犬猫と同居。共立女子大学卒業後IT関連制作会社を夫と設立。1995年よりつくば市でショップを経営。趣味は茶道・礼法。2003年ISIS編集学校入学、学衆・師範代を経て師範。ベジタリアンレストラン&ナチュラルコスメ“りっつん”
http://www.ritzn.jp/

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